「芸」についてのメモ

「芸」が「芸」として成立するために必要なものは、「批評性」という意識である。
「キレ芸」であれ「嘲笑芸」であれ「メタ芸」であれ、あるいは「自虐芸」であれ「露悪芸」であれ、批評性のかけらもない、ただの自己弁護や生の攻撃的感情の露出に堕してしまえば、もはやただ見苦しいのみ。
あとからなんだかんだと言訳したり、そこここに陋劣な感情が透けて見えるような未熟者の半端な「芸」ほど、見ていてつまらんものはないのだよ。
むろん、これは一般論なので、自分のことではないと思う人には関係のない話。
もっとも、しっかり当てはまっているのに、肝心の本人に自覚がないという場合もあるのだけど。