2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

いやな感じ

40年ほど前に亡くなった高見順という作家 (タレントの高見恭子の父親) に、戦前の暗い時代を描いた 『いやな感じ』 という小説があるが、今回の松岡農水相の 「国民の皆様」 に宛てた遺書の最後の言葉を知って、なんだかとてもいやな感じがした。 いうまで…

承認の欲求について

人間的実在性が社会的実在性であるならば、社会は欲望として相互に他を欲しあう欲望の全体となって初めて人間的となる。したがって、人間的欲望、より正確に表現するならば、人間の生成をもたらす欲望は、実在する 「肯定的」 な所与の対象ではなく、他者の…

「声なき声」はどちらを向いているのか

憲法改正の手続きを定める「国民投票法」が、参議院での採決によって成立した。この法律に最低投票率の定めがないことについては、以前から様々な批判が提出されている。これについては、反対派によるボイコット戦術を防止するためといった説明もあるようだ…

宮台真司のトンデモな歴史観

宮台真司の近代史認識がいかにでたらめかを示す例を、MIYADAI.com Blog から引用します。 その点、昔の米国は凄かったよ。例えばGHQの“ホワイト・パージ”。日本が内政外交上の無能力者になったのは米国による“ホワイト・パージ”による所が大きい。“レッド…

ちょっとした追加

人間は自由の刑に処せられている」というのも、サルトルの有名な言葉の一つだが、この言葉は次のような文脈の中に登場する。 いかにも、もし神が存在しないならすべてが許される。したがって、人間は孤独である。なぜなら、人間はすがりつくべき可能性を自分…