2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

フォイエルバッハによる宗教批判の論理

ドイツにとって宗教の批判は本質的には済んでいるのであり、そして宗教の批判はあらゆる批判の前提である。 これは、マルクスが25歳で書いた 『ヘーゲル法哲学批判序説』 の冒頭の一文である。ここで彼が言っている 「宗教の批判」 とは、いうまでもなくヘー…

吉本隆明 『カール・マルクス』

マルクスの思想については、一般に 『ドイツ・イデオロギー』 あたりを境にして、初期マルクスと中期・後期マルクスと分けられることが多い。初期マルクスの著作には 『経哲手稿』 などがあり、後期マルクスの代表作はいうまでもなく 『資本論』 である。 伝…

追加

丸山真男の門下であった橋川文三の『歴史と体験』 に所収された、 「井上光晴 『虚構のクレーン』 をめぐって」 という短文に、次のような文章が紹介されている。 小林先生。すみませぬ。折角のご好意に背いて来て、まことに申し訳ありませぬ。実はあなたか…

たんなる雑感

朝青龍がうつ状態にあるというニュースで思い出したのは、アルプスの話をすることをクララの家庭教師のロッテンマイヤーさんに禁じられて、夢遊病を発症したハイジの話。アニメが最初に放送されたのは1974年だそうだから、たぶん子供が小さいときに再放送で…

的外れかもしれないけれど

たぶん20年ぐらい前のことだと思う。正確な言葉は忘れてしまったし、どこで書いていたのかも覚えてないが、吉本隆明が、資本主義社会というのは、歴史の無意識が生んだ最高傑作だ、というようなことを言ったことがある。とんちかんな左翼評論家の中には、こ…