「空気」が読めない中国

NIKKEI NET(日経ネット)
更新: 2008/04/11 23:50
聖火リレー、中国側主導で――北京五輪委が方針

 【北京=多部田俊輔】北京五輪組織委員会は11日、国際オリンピック委員会(IOC)が北京で開いた理事会最終日で、妨害が相次いだ北京五輪聖火リレーの安全対策の準備状況を報告した。リレーが通過する国の政府と中国大使館が事前協議し、妨害が予想される場合はコースなどを変更、中国側が主導し五大陸リレーの完走を目指す方針を示した。

 チベット問題に関連してIOCが五輪出場選手の政治的言動を保障するのかに注目が集まっているが、ロゲ会長は理事会終了後の記者会見で「すべての選手に言論の自由はある」と述べた。ただ、「開催国の法律を尊重すべきだ」とも指摘し、中国側に配慮する姿勢を見せた。

政治においては、「空気を読む」ということは必要である。
「空気」を読んだからといって、必ずしもその「空気」に従う必要はないが、「空気」を読めずにただおのれの利害だけ主張するのであれば、それは子供でもできることだ。
こういう「空気」の読めなさは、昨年、米議会の「従軍慰安婦決議」の動きに対してワシントンポストに全面広告を出した、日本の国会議員連中とも共通する。

なんちゅうか、こんな警護隊などに来てもらっては、相手のほうが迷惑だろう。
こういうのを、ロシアの諺では「クマの手助け」という。

実際、すでにこんなニュースも伝えられている。


聖火リレーの混乱、急浮上した中国警護隊の横暴
 

【パリ10日安倍雅信】フランスのアリヨマリ内相は9日、パリの北京聖火リレーが途中で大混乱に陥ったのは、中国側の警護隊の責任で、フランス側警察の対応に問題ではなかったと述べた。同内相は、五輪聖火リレーの警護は、開催国が責任を持つとの五輪規約があることを指摘した。

 7日のパリでの聖火リレーでは、チベットの暴動への中国政府の対応に抗議する人権団体の妨害で、5回も聖火が消され、コースの完走は断念された。アリヨマリ内相は「聖火に関する決定は中国側が行い、バスへの避難も中国側警護隊が決定した」と述べ、フランス側は警護隊を支援する治安業務を行っただけであることを強調した。

 中国警護隊については、数人の聖火走者が不快感を表明しており、パリの走者の1人、柔道の元世界金メダリスト、ドゥイエ氏はメディアに対し、「彼らはロボットだ」「攻撃犬のように凶暴だった」と非難した。また、混乱に陥ったロンドンで走者を務めた英女性タレントのコニー・ハクさんも、警護隊と英警官隊の間の小競り合いを認め、「走れ」「とまれ」と命令され不快だったと証言した。

2008/4/10 15:59

こりゃ、日本の国家公安委員長でなくとも、来てもらいたくはないわね。


追記(4/12)
こっそり五輪の火――親切? 嫌味?
五輪の聖火リレーは1936年のベルリン大会から始まった。

これは初耳である。
五輪が「国威発揚」の場となったのは、やはり第三帝国下で行われたベルリン大会からのことだろうか。


追記(4/13)
国威発揚」のはずが、「国辱発揚」の場になっている。
見込み外れで、中国としては頭が痛かろう。