話の続き

承前*1


「論理」にはつねにそれが適用される条件と範囲がある。
形式的な「論理」を、適用対象を含めて、その条件と範囲を超えて適用してしまえば、ただの空理にしかならない。
カントが言ったのは、そういうこと。
こちらが言った「犬はどこまでいっても犬」というのは、犬は人間のように知識や経験を集積して文明を築くことはできない、それは種としてのイヌが持つ生物的条件に規定されているからというだけのこと。
そのことと「女はどこまでいっても女」というのは全然関係ない。*2
こちらが言ったことをちゃんと理解もせず、また正面から反論し否定するわけでもなく、形だけ似せて、関係ない別の問題を持ち出すのはただの話のすりかえ。
だいたい、「女はどこまでいっても女」という言い方こそが、性別としての「女」と社会的に規定されたジェンダーとしての「女」を混同している証拠ではないか。

他人を批判するのはもちろん自由である。だが、相手の論をきちんと読みもせず、勝手に自分で短絡させておいて、あれこれと関係ないことをえんえんと書き連ね、それを「批判」だの「反論」だのと称されても、それはちょっと勘弁してほしい。「勝手にやっててください」としか、言いようがない。*3


いいかげん、同じことを何度も言わせないでほしいものだ。